結論:特定のキーワードで、特定のページをAI検索に出すことは、誰にも約束できません
「このキーワードで検索されたら、このページがAI検索に出てくるようにしてほしい」。このご依頼は、どの制作会社でも、約束することはできません。
理由は大きく4つあります。
- AI検索の答えは、聞くたびに変わる
- AIは「ページ」ではなく「答え」を返す。どのページを紹介するかは、AIが決める
- 検索された言葉と、ページの言葉が同じでも、選ばれるとは限らない
- 医療や健康のような分野では、AIがとくに慎重になる
ただし、AIに「選ばれやすくする」ことはできます。この記事の後半で、具体的に何をすればいいのかもお話しします。
実際にいただいたご相談
先日、専門的な治療を行っている事業者様から、こんなご相談をいただきました。(どなたか分からないよう、内容を一部変えています)
- 最近は、AI検索でお店や病院を探す人が増えている
- そこで、AI検索の対策をお願いしたい
- 具体的には、「症状の名前 + 治療の名前 + 地域の名前」のようなキーワードで、自社の症例紹介ページが出てくるようにしたい
お気持ちは、とてもよく分かります。実際に、AIでお店や病院を探す人は増えていますし、症例紹介ページは、その分野の専門性がいちばん伝わるページです。
それでも、このご依頼をそのままの形でお受けすることはできません。理由を、ひとつずつお話しします。
理由1:AI検索の答えは、聞くたびに変わる
ふつうのGoogle検索には、「このキーワードで何位」という、ある程度決まった順位があります。AI検索には、この決まった枠がありません。
同じ質問でも、次のような違いで、AIの答えも、紹介されるページも変わります。
- 使うAI(ChatGPT、Gemini、GoogleのAIによる概要、Perplexityなど)
- 聞く日や、聞く時間
- 聞く人のそれまでの会話や、住んでいる場所
- 質問の、ちょっとした言い回し
つまり、「このキーワードなら、このページ」という決まった答えが、そもそも存在しないのです。今日出てきても、明日は出てこないかもしれません。
フリーライも、2026年10月に自社サイトのことをChatGPTに聞いてみたところ、古い住所と古い料金で答えが返ってきました。AIは、こちらが出してほしい情報を、出してほしい形で出してくれるとは限りません。その記録は、こちらの記事で公開しています。
理由2:AIは「ページ」ではなく「答え」を返す
AI検索は、いくつものページを読んで、それをまとめた「答え」を返します。出典として表示されるリンクは、数件だけです。どのページを出典にするかは、AIが決めます。
とくに、地域の名前が入った質問では、AIは「この地域で、どこに行けばいいか」を答えようとします。そのため、ひとつの症例ページよりも、次のような情報が使われやすい傾向があります。
- Googleマップに表示される、お店や病院の情報(Googleビジネスプロフィール)
- 口コミや、地域のお店をまとめたサイト
- その事業者のトップページや、診療内容のページ
症例ページが「答えの材料」として読まれていても、表示されるリンクはトップページ、ということも普通に起こります。
理由3:検索された言葉と、ページの言葉が同じでも、選ばれるとは限らない
ふつうの検索の感覚だと、「キーワードをページにたくさん入れれば出やすくなる」と考えがちです。でも、AIは、単語を並べた質問を「この地域で、この症状を、この治療で診てもらえるところはどこか」という意味で受け取り、言い換えて調べます。
そのため、ページに同じ単語が並んでいるかよりも、その質問に、ちゃんと答えているかが見られます。
もうひとつ、よくあるのが言葉のずれです。今回のご相談でも、検索してほしいキーワードは「症状の名前」でしたが、ページの見出しは、専門的な「治療法の名前」で書かれていました。お客様が検索する言葉と、専門家が使う言葉がずれていると、AIにも人にも、「このページが答えだ」と伝わりにくくなります。
理由4:医療や健康のような分野では、AIがとくに慎重になる
命や健康、お金に関わる分野では、AIは特定の1か所をすすめるよりも、「まずは専門の病院に相談してください」という一般的な答えを返すことがあります。間違ったところをすすめたときの影響が大きいからです。
Googleも、こうした分野では、書いた人の専門性や、情報の信頼性をより厳しく見ていると公表しています。医療に近い分野ほど、「このキーワードで、このページ」という狙い撃ちは、むずかしくなります。
では、何ならできるのか:AIに「選ばれやすくする」ことはできる
約束はできなくても、AIに選ばれやすくすることはできます。今回のご相談のような症例ページなら、たとえば次のような対策です。
- ページの最初に、質問への答えを書く:どんな症状の方に、どんな治療をしていて、どこで受けられるのかを、最初の数行で分かるようにする
- お客様が使う言葉でも書く:専門的な治療法の名前だけでなく、お客様が検索する症状の名前や、ふだんの呼び方も入れる
- 地域と、対応できる範囲を本文に書く:地域の名前、アクセス、遠方からの受け入れの有無などを、タイトルだけでなく本文にも書く
- 実績を、数字と経過で書く:これまでの件数、治療の期間、その後の経過など、そこにしか書けない一次情報を載せる
- 書いた人と、更新日を出す:専門家の名前と資格、最後に内容を確認した日を書く
- よくある質問を載せる:費用の目安、入院の日数、治療のあとの通院など、実際によく聞かれる質問に答える
- ページの外も整える:Googleビジネスプロフィール、口コミ、Bingへの登録など、AIが参考にする情報源をそろえる
そして、いちばん大事なのが、ふつうの検索で評価されることです。GoogleのAIによる概要は、Googleの検索の仕組みをもとにしています。ChatGPTなどのAIも、ウェブの検索結果を使って答えを作っています。ふつうの検索で見つけてもらえないページは、AIにも見つけてもらいにくいのです。AI検索だけを狙って、特定のページを出す裏ワザはありません。
「必ずAI検索に出します」という業者には、気をつけてください
ここまでの理由から、「このキーワードで、必ずAI検索に表示させます」と約束する業者は、AI検索の仕組みを分かっていないか、分かっていて言っているかのどちらかです。
AI検索対策を頼むときは、次の2つを聞いてみてください。
- 何をすれば、AIに選ばれやすくなるのかを、具体的に説明してくれるか
- 対策のあと、AIにどう表示されているかを、決まった質問で測って、報告してくれるか
フリーライでの、AI検索対策の進め方
フリーライでお約束できるのは、「選ばれやすくするための作業」と、「測って、直し続けること」です。
- 最初に、AIに聞く質問を決めて、いまどう答えられているかを記録する
- ページの内容、言葉、構造化データ、ページの外の情報を整える
- 毎月、同じ質問をAIに聞いて、変化を記録し、また直す
フリーライ自身も、この方法で自社サイトの対策を進めていて、その記録をコラムとして公開しています。サービスの内容は、AI検索対策のページにまとめています。
よくある質問
AI検索で、1位に出ることを保証してもらえますか?
保証はできません。AI検索には、ふつうの検索のような決まった順位がなく、答えも聞くたびに変わるためです。保証を約束する業者には、注意してください。
症例紹介や実績のページは、AI検索の対策に意味がありますか?
あります。そこにしか書けない一次情報は、AIにも評価されやすい材料です。ただ、症例ページ単体で狙うよりも、トップページ、診療内容のページ、Googleビジネスプロフィールなどと合わせて整える方が効果的です。
対策をしてから、どのくらいで変化が出ますか?
内容やサイトの状況によって大きく変わりますが、数週間から数か月かかることが多いです。だからこそ、決まった質問で毎月測って、変化を確かめることが大事です。
最後に:AI検索は「狙って出す」ものではなく、「選ばれる」ように育てるもの
AI検索で、特定のキーワードに特定のページを出すことは、誰にも約束できません。でも、お客様の質問にちゃんと答えているホームページは、AIにも選ばれやすくなります。
いまのホームページが、AI検索でどう答えられているか気になる方は、無料AI検索診断かお問い合わせから、お気軽にご相談ください。
